糸トンボパラダイス!!

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今年、うちの田んぼは糸トンボパラダイス!!うじゃうじゃと、写真のように水色や朱色、写せませんでしたが、灰色っぽいの麦わらトンボのような色合いのと・・・と、何種類かいるようです。
写真は8月8日のもの。
稲の葉先に、ふぃーーふぃーーと、飛び回っていました。
7月23日に林先生にお願いして、毎年恒例の生きもの調査をした際に、
特にうちの小さな田んぼに、糸トンボの幼虫のヤゴが、うじゃうじゃと生活していることが分かりました。
林先生お手持ちのマイクロスコープで、ヤゴ達の映像をうちのテレビ画面に写しだしてもらって、みんなで見ていると、
今中干しに入ったら、水がなくなって、この数のヤゴ達が全滅なんだ・・・とよぎるわけです。(心によぎるだけでなく、林先生の実声も飛ぶわけですが(笑))
やっぱり知ってしまったら、水は抜けませんね。
ヤゴがちゃんと糸トンボに孵るまで、中干しを待ちましたよ。
その結果が、この糸トンボパラダイス!!見ていて本当に嬉しくなごみます。
 
別に、単純に「かわいそうだから」中干しに入らなかった、ではないんですよ。
 
今、糸トンボだけでなく、鬼ヤンマやギンヤンマ、赤とんぼ・・・近年、トンボは本当に数が減ってきてしまっているそうです。 
問題は、薬剤だけでなく、人間が自然と離れて農業をするようになってしまったことも、姿を減らしている原因だそう・・・。
 
 田んぼ作業には、先ほども書いた、「中干し」という、栽培期間中に水を一週間ほど抜いて、田んぼを乾かす作業があるのですが、
 
近年、関東では、新米商戦に間に合うように、早い季節に田植えをして、早く稲刈り、高い値がつくあいだに売りたい・・・といった、
自然にではなく、「市場に合わせた稲作」が主流になっています。
 
早く植えたら、中干しも当然早くなるわけで、それだと幼虫期間を田んぼの水の中で暮らすトンボの仲間は、
まだ水が必要な幼虫の時期に干されてしまい、トンボになる前に死んでしまうのです。
 
近年トンボの数が激減しているのは、その影響も大きいと言われています。
 
ところが、トンボだけでなく、稲にとっても早い田植え、早い稲刈りは、稲の本来のリズムではないと感じます。
 
稲は、大昔から、日本人が日本の気候に添って「自然と人工の中間=里」で栽培をしてきました。
トンボはその里で、稲とともに毎年産卵をし、羽化をし・・・稲と共に繁殖してきた生きものです。
 
トンボのリズムと、本来の稲のリズムは、大きな視点で・・・一緒なのではないのかな、と思うのです。
 
トンボだけでなく、多くの生きものと共に生きてきた稲。
昔の人は知恵として、暦だけでなく、植物や生きものを指標に、稲作をやってきました。
 
みなさんの集落にもまだ生えているかもしれません。日本各地に「種もみ桜」があります。
種もみ桜が咲いたら・・・種もみの準備。稲作のスタートを知らせる桜の樹。
 
トンボが羽化をして稲の周りを飛ぶようになったら、田んぼの中干し。
 
稲刈り後、霜が降りる前にお礼肥え。
 
どれも、単に言い継がれや風習ではなく、現代では分析してちゃんと説明のつくことなのですが、
昔の人は、感覚と観察と、言い継がれた知恵で、既に知っていました。
 
それって、すごく「大切」にしてきたんだろうと思うのです。
何か、言葉にならないような、季節や、自然の大きな流れを。
 
稲作は、独り、や、一つ、では、成り立たなくて、
大きな流れの中で、他とのつながりを大切にしてきたからこそ成り立っていると。
 
トンボ一つを見ても、現代農業は、そこら辺をぶった切ってやれてしまうわけですが、
 
こうやって生きもの調査をやれたことで、糸トンボパラダイスになっていることを思うと、
まだまだ生きものが戻ってくるチャンスが、人間に与えられているんだと感じます。 
網本朝香
 
 
 

 

 

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